予選 :9番手決勝 :10位

全日本 Round 6: -MOTEGI (栃木)波乱の鈴鹿8耐から3週間のインターバルで開催されたMOTEGI2&4レース。全日本ロードレース選手権は、今回のレースからシリーズ後半戦に突入。厳しい暑さの中でのレースが予想されていたが、レースウイーク初日となった金曜日から大きく湿度が下がり、気温も下がったため、過ごしやすい陽気に恵まれた。普通に過ごすには、いい天気となったが、この気候の変化が、タイヤチョイスに影響を及ぼす結果となってしまう。
ピレリタイヤが鈴鹿8耐に向けて投入してくれていたニュータイヤは、いずれも路面温度が高いときに使えるものばかりだったため、比較的相性のいいツインリンクもてぎとはいえ、選択肢はかなり狭くなっていた。レースウイーク初日は、その狭い選択肢の中からタイヤをセレクトし、マシンをコンディションに合わせてアジャストして行った。

全日本 Round 6: -MOTEGI (栃木)公式予選はノックアウト方式で行われた。Q1のトップ10がQ2に進出しグリッドが決まる。金曜、土曜と辛うじて路面温度は50度を超えたが、決勝日に気温が下がることも予想されたため、もう一つのタイヤをQ1で試すことにした。しかし、残念ながらあまりいいフィーリングではなく、違うタイヤに履き替え、Q1で1分50秒591をマークし8番手でQ2に進出。Q1 Q2通して2セットのタイヤしか許されていないため、Q2ではベストを更新することができず9番手となり、3列目からスタートすることになった。

全日本 Round 6: -MOTEGI (栃木)決勝日も湿度の低い一日となり日差しもあったが、雲が出てくると路面温度は40度代までしか上がらずにいた。これまで裕紀がチョイスしてきたタイヤは、50度以上の路面温度を想定しており、コンディションが合わないとうまく機能してくれないものだった。それでも希望の意味も込めて朝のウォームアップ走行でタイヤを試してみるが早めにグリップが落ちてしまう。こうなると、予選で一瞬履き、あまりいい感触ではなかったタイヤしかなく、ほぼぶっつけ本番で23周のレースに臨まなければならなかった。

全日本 Round 6: -MOTEGI (栃木)スタートはまずまず決まるが、イン側から入ってきたライダーがいたため少しマシンを起こすとアウト側にいたライダーと接触。幸いにも大きな遅れにはならず、オープニングラップは8番手で終える。タイヤのフィーリングを確かめながらペースを上げたいところだったが、3周目に9番手に下がると、そこからはタイヤと相談しながらの周回となった。

全日本 Round 6: -MOTEGI (栃木)レース終盤になって前のライダーとの差が縮まってくるが、フロントが厳しい状況だった。残り5周でチームメイトの清成選手にかわされつつ、2台連なって前のライダーに迫って行く。ラストラップでは背後に迫るが、かわすまでには至らずチェッカーフラッグを受けたのだった。

全日本 Round 6: -MOTEGI (栃木)高橋裕紀「レースウイークの走り出しは悪くなかったのですが、決勝で気温が下がってしまい、使おうと思っていたタイヤが使えない状況になってしまったのが痛かったですね。ほぼ初めて履くタイヤで決勝に臨むことになってしまい、フィーリングを確かめながら走るのが精一杯でしたし、次戦に向けてのデータ取りに専念しました。オートポリスは、前回表彰台に上がっていますし、事前テストからいい流れを作って行きたいですね」