予選:9番手 決勝:8位

鈴鹿8耐ロードレース : -SUZUKA (三重)昨年、9年振りに鈴鹿8耐に復帰したモリワキ。今年は、KYBさんの支援も増え、KYB MORIWAKI MOTUL RACINGとしてエントリー。ライダーラインナップも昨年と同じく裕紀と清成龍一選手、ダン・リンフット選手となっていた。昨年は、清成選手と2人で決勝を走ったが、今年はダン選手も決勝での走行を見据えて事前テストからマシンセットを進めて来ていたが、決勝の1週間前に行われたブリティッシュスーパーバイクの決勝で負傷。急きょラタパー・ウィライロー選手が加わったが、あくまでバックアップ要因。今年も清成選手と2人で8時間を戦うことになった。

鈴鹿8耐ロードレース : -SUZUKA (三重)レースウイーク初日は、お昼過ぎから3本のフリー走行が行われ、このときが初乗りとなったラタパー選手にマシンの感触を確かめてもらいながら、コンディションに合わせたアジャストを行って行く。初日のオーバーオールのポジションは2分09秒511で11番手。

鈴鹿8耐ロードレース : -SUZUKA (三重)金曜日の公式予選は、平均タイムで決まるため、清成選手と2人でセッションに臨んだ。裕紀は、1本目のセッションでチームベストとなる2分08秒344をマーク。清成選手も2分08秒450をマークし、平均タイムは、2分08秒397となり、9番手でトップ10トライアルへの進出を決めた。

鈴鹿8耐ロードレース : -SUZUKA (三重)土曜日に行われたトップ10トライアルは、台風12号の接近により1台ずつのタイムアタックではなく、40分の計時セッションで争われることになった。裕紀は、決勝を見据えた確認を行い、セッション終盤にタイヤ交換し、タイムアタック。2分08秒177のチームベストをマークし、9番手グリッドを確保した。

鈴鹿8耐ロードレース : -SUZUKA (三重)東から西へと異例のルートを取った台風12号は、決勝日の未明までに西へ抜け、朝のウォームアップ走行のころには青空が広がっていたが、その影響は残り、グリッドについたところで強い雨が降ってくる。路面はみるみるうちにウエットとなるが、ここでモリワキは賭けに出た。早い時間で乾くと見て、スリックタイヤのままスタートしたのだ。

鈴鹿8耐ロードレース : -SUZUKA (三重)スタートライダーを務めた清成選手は、ほとんどのライダーがレインタイヤをチョイスする中、順位を下げていくが、路面が濡れている中、スリックタイヤでは驚異的な走りを見せていた。一時は、59番手までポジションを落とすが、路面が乾き始めるとペースを上げ、他のチームが15周辺りでピットに入りタイヤ交換を行う中、清成選手は31周を周回する中で44台をかわし15番手で裕紀にバトンを渡した。

鈴鹿8耐ロードレース : -SUZUKA (三重)この清成選手の頑張りもあり、6回ピットも見えて来ていた。裕紀も2分10秒台前後で安定した走りを見せており、このまま行けばレース終盤、一気にポジションを上げて行ける計算ができていた。

鈴鹿8耐ロードレース : -SUZUKA (三重)しかし、転倒やオイル処理によるセーフティーカーがあり、他のチームも6回ピットが可能となってしまい大きくポジションを上げることなく8位でチェッカーフラッグを受けたのだった。

鈴鹿8耐ロードレース : -SUZUKA (三重)高橋裕紀「今年の鈴鹿8耐は、厳しいレースでした。正直、表彰台を狙うことは難しい状況でしたし、チーム、ライダーで話し合った結果、スタートはスリックタイヤをチョイスしました。リスクのある中、驚異的な走りをしてくれた清成選手のおかげで、1回ピットインを少なくし、レース終盤にポジションを上げている計算ができていました。それが立て続いたセーフティーカーのおかげで他のチームも6回ピットが可能となり、モリワキにとってもセーフティーカーのタイミングがよくなかったので、運もありませんでした。去年に比べて進化できたとは思いますが、やはり悔しい気持ちの方が強いですね。この経験を生かして、さらに前進して行きたいと思っています。応援してくださった皆さん、ありがとうございました」