予選 RACE 1:10番手 RACE 2:12番手
決勝 RACE 1:5位 RACE 2:4位/シリーズランキング:5位

2018年シーズン最後のレースとなる全日本ロードレース選手権最終戦が三重県・鈴鹿サーキットで行われた。今シーズンは2レース制が増え、土曜日にレース1、日曜日にレース2が行われるスケジュールで行われてきたが、今回は例年通り日曜日に2レース開催された。レース1は10周の短期決戦、レース2は戦略が必要となる20周と周回数が違うのも変わらなかった。

全日本 Round 9: -SUZUKA (鈴鹿)モリワキは、今回の最終戦に向けて新しいスイングアームを投入。木曜日の特別スポーツ走行で裕紀はまず、以前のタイプと比較テストを行っていた。スイングアームは以前のタイプを使う事を選択し、タイヤテストはチームメイトの清成選手と手分けして進めて行った。

全日本 Round 9: -SUZUKA (鈴鹿)その作業は公式予選まで続き、セッション最後にソフトタイヤを履いてタイムアタック。ベストタイムは2分07秒396となり、レース1は10番手、セカンドタイムは2分07秒948で12番手という予選結果となっていた。鈴鹿のドライコンディションでは、ライバルたちとの差があることは明らかだった。

全日本 Round 9: -SUZUKA (鈴鹿)そんな裕紀に前戦の岡山ラウンドに続き恵みの雨が降ってくる。日曜日は朝から雨模様となり、路面はウエットコンディションとなる。15分間のウォームアップ走行では4番手につけていたが、それほどいいフィーリングではなかった。ただ、ドライコンディションよりは上位を狙って行ける手応えは感じていた。

全日本 Round 9: -SUZUKA (鈴鹿)10周で争われたレース1。好スタートを切った裕紀は、オープニングラップで7番手に上がると、2周目に渡辺一馬選手と加賀山選手をパスし5番手に上がり、前を追って行く。しかしレース終盤はペースを上げることができず、そのまま5位でゴール。

全日本 Round 9: -SUZUKA (鈴鹿)そしてレース2を迎える。雨は止んでいたが路面はウエット。タイヤ選択に悩んだ末、ピレリが推奨するインターミディエートを履くことにしたが、そのタイヤはこのとき初めて履く物だった。路面が乾いて行く方向だと予想した裕紀は、ドライ寄りのセットに変更してグリッドに向かった。

全日本 Round 9: -SUZUKA (鈴鹿)このとき同じタイヤを履く清成選手の後ろについたが、ペースが速くついて行こうとしても危ういスライドがあったため厳しいレースになることが予想された。清成選手はレインセットのままインターミディエートを履いていたことが、両者の違いだった。

全日本 Round 9: -SUZUKA (鈴鹿)レース2は、2周減算の18周で行われた。裕紀はスタート直後の1コーナーで、うまく場所取りができずアウト側に弾き出されてしまう。オープニングラップは16番手となり、早く前に行きたいところだったが、パスするには路面の濡れている部分を通らなければならずリスクがあった。

全日本 Round 9: -SUZUKA (鈴鹿)それでも1台、また1台とかわして行き、5周目には、一気に5つポジションを上げ7番手に浮上。さらにペースを上げて行き11周目にヤマハファクトリーの野左根選手をかわして4番手に上がる。この時点で3番手のライダーとは、20秒ほど離れており、追い上げはそこまでとなった。それでも4位に入り、シリーズランキング5位で2018年シーズンを終えた。

全日本 Round 9: -SUZUKA (鈴鹿)高橋裕紀「レース2は、スタートで清成選手の後ろにつけることができれば、違うレースになっていたかもしれませんが、予想以上に路面は乾きませんでしたし、1コーナーで弾き出されたのも自分、マシンセットを選んだのも自分なので仕方がないですね。ただ、ドライであれば確実にヨシムラの2台に前に行かれたと思いますし、ランキング5位を死守できたことは、よかったと思います。2018年シーズンもいろいろありましたが、チームや応援してくださった皆さんのおかげで無事に走り切ることができました。本当にありがとうございました」